chocolate―泣き虫girlとクールboy―
「--白瀬ッ!」



顔をあげると大谷くんが真面目な顔をしていた。




「…どうしたんだよ、急…」


「み、見ないで…!」


私はバッと顔を逸らした。






見てほしくない。


大谷くんにだけはこんな醜い顔見られたくない。





離れようとしても大谷くんは手を離してくれない。



「どうした?嫌なことでもあった?」


また大谷くんは優しい声で問いかけてくれる。





それが余計に私の思いを弾ませて、涙が溢れた。



「見てほしくなかった…。先輩とのとこ」



「えっ…?」




だってーー












「私ッ、…大谷くんのこと好きだからッ・・・」







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