投げた恋ボール
「ホームランだッ!!!」
誰かが叫んだ声がした。
ホームラン・・・??
場内に歓声がわいた。
「走れーーーーーッ!!!」
チームメイトが叫ぶ。
拓馬は全力でベースの上を走っていく。
そして、涙目のチームメイトに迎えられた。
「菜々美ーッ!!拓馬の夢が叶ったよ!!甲子園出場だよ!!」
「梨花ー!!よかったね。ってか梨花、泣き過ぎだから。」
とか言ってる菜々美も涙目。
それは夢が叶った瞬間だった。
あれほどまでに望んでいた夢が叶ったんだ。
歓喜の声は、サイレンが鳴りやんでも止まらなかった。