投げた恋ボール

2人の夏と真実

今日は拓馬の夢が叶って、本当によかった。


私達吹奏楽部も、夢を叶えたい。


そんなことを考えながら帰る夏の夕暮れ。


「・・・・・かッ!!!!!」


「梨花ーーーーー!!!」

遠くで誰かが私を呼ぶ声がした。



だんだんと近づいてくるその影に私は目を疑った。


た、、、拓馬・・・??



「梨花ッ!!!!!」


それはまぎれもなく、白いユニフォームを着た拓馬だった。


「梨花。話あるんだけどいい?」

真剣なまなざしの拓馬。
私なんかに話すことなんてあるの・・・??


「いいよ。ってか甲子園出場おめでとうッ!!」

「お、おう。ここじゃなんだし、あの公園行ってもいいか?」

「う、うん。」



2人で歩く夏の夜。

夢みたい。

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