投げた恋ボール
~2年前~

俺達は練習試合で県外へ遠征に行った。

そこが優太のいる学校だったんだ。



「うわぁ!!拓馬なのか!?」

優太はびっくりした表情で俺に話かけてきた。
正直俺もびっくりした。

「お、おう・・・。優太、、、??」

「おう。あの日の約束覚えているよな。」

「当たり前だろ。」



そう。
優太と俺は小学生のころバッテリーを組んでいた。


中学のときは、全国大会の決勝で戦った。
そのときに2人で誓ったんだ。

『また、甲子園で会おう。』

と・・・。

幼い日の記憶が蘇る。




「拓馬。約束果たせよ。」

「お前もだろ。俺だけじゃ果たせねーよ。」

「もちろん俺も。幼馴染とも約束したしな。たしか拓馬と一緒の学校だったはずだけど。」

「は!?誰?」

「白石梨花。」

「梨花・・・??」



俺は完全に顔を引き攣らせてしまった。

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