投げた恋ボール
梨花と優太が幼馴染・・・??


待てよ??

たしか小学生のころ、
俺らの試合をいつも見に来てて、優太と仲良さそうに話していた女の子がいた。

その女の子が梨花だったのか・・・?


「梨花とは幼稚園からいつも一緒だった。でも、俺が中学を転校すると決まって・・・。」

優太が息をのんだ。

「俺は梨花をおいてこの地に来てしまった。だから、俺は『甲子園に出場できたら、梨花に会いにいく。それまでは会わない。』って決めていたんだ。」


今度は俺が息をのんだ。


俺の知らない梨花を優太は知っている。
俺の何倍も梨花といる。


そんな2人に俺が敵うのか・・・??
そんな思い合っていた2人を邪魔していいのか・・・??


いいはずがない。



梨花の幸せに俺はいないんだろう。
俺じゃダメなんだ。


それが梨花のためなんじゃないか?


好きだから。
梨花が好きだから・・・。






< 121 / 147 >

この作品をシェア

pagetop