投げた恋ボール
大好きな仲間との音楽は拍手とともに終わった。



涙が頬を伝う。

悔しさの涙でもない。
悲しさの涙でもない。


嬉しさの涙が・・・。




そして結果発表。


『プログラム13番・・・。』

『銀賞。』



金賞は受賞することができなかった。

でも私は後悔はしない。



普門館出場という足跡をつけることができた。

これからの後輩への道標を。



そして、後輩は高らかな声で言った。

「先輩の皆様ッ!!3年間お疲れ様でした。来年も絶対にこの舞台へ立ち、金賞をとることを誓いますッ!!ありがとうございました。」




こうして私達の長い夏は終わった。


外はもう秋だった。






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