投げた恋ボール
コンクールから2週間。



私達は次の大会に向けて必死に練習した。


“またこのメンバーで音楽ができるうれしさ”を噛みしめながら。





でも、残念ながら、支部大会では・・・。

『銀賞』



結果発表のとき、優子先輩は泣かなかった。



先輩はこんな言葉で夏を締めくくった。


「私はこの結果にとても満足しています。なぜなら、また新たな目標を見つけることができたからです。それは、私達3年生が頑張った足跡であり、私達の誇りです。後輩のみなさん!また新たな歴史を刻んでください。ありがとうございましたッ!!」




そう。

この経験が私達に新たな目標を与えた。





【普門館の舞台へ立つこと!】





私達は先輩の残してくれた足跡で、


道を作っていかなければならない。




夏の終わりは、希望とともに飛んでいった。

















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