好き。
今年は受験生だって事もあるけど、
実際にはめんどくさいだけ。
結構なめんどくさがりのあたしでも、恋に対しては一途。
小学生の時、1人の男の子が好きだったのに
その子があたしの親友に告白した。
見事に実った恋は、中学生になる頃には終わってたみたいだけど。
初恋は実らない。
あたしは、そこで初めて知った。
「香奈って、しおん君とはどうなったの?」
「しおんー?あー、.....ねー....」
「なんだし」
「いや、あきらめようかなーって思っててさ」
「まじで!?あきらめんの?」
あきらめ早くね?
「でも、あきらめらんないんだよねー、これが」
「だよねー、分かる分かる」
香奈の好きな人は、小野さんと同じ学年の人。
前からずっと好きで、1回告白されたらしいんだけど
その時は恥ずかしくて振っちゃったみたい。
「めっちゃ後悔してんだけどー.....」
うん、後悔すると思うよ。
「まず、告白されること自体うらやましいー」
「菜月だって、小野さんに告られたんでしょ?」
「うーん、まぁね」
「いいじゃんかー!彼氏いるんだしさー」
あたしの恋、全然よくないよ。