男子校ですがなにか?








「ふぅー、緊張したー」


「とか何とか言って、堂々と喋ってんじゃん。毎回」


「毎回緊張してる!堂々とできるように頑張ってるんだから!」


「そっか」


…楽しそうに話す二人はまるで…


「恋人同士みたいだな」


「なっ!」


エスパーか!?


「リョウとカイト、仲良いよな。さっきも二人で話するって言ってたし」


…なんだ、コレ

胸がモヤモヤして

何かイライラして

息するのが苦しくて

意味もなく悔しくて



カイトがうらやましい



「リョウは男なのに、恋人同士も糞もあるか」


「だから、お前はいつまで信じないつもりだよ。リョウは…」


「俺帰るわ」


「は?おい、レイ!」


「早退する、皆に言っといて」


「待てよレイ!」


構うな

俺、今話し掛けられたら八つ当たりしそう


…なんでだろう?


俺にもわかんねぇな…

本当…わかんねぇ


「レイ!」


制服の袖を引かれ振り向くと


「なに…?リョウ…」


「何はこっちの台詞だよ!どうしたの?気分でも悪い?寮まで付いていこうか?」


「いい…構うな」


「構うなって…、無理に決まってんでしょ!早退するなんて言うし、心配してんだから…」


「構うな!」


ビクッとリョウが畏縮したのがわかった


「…って言ってんだろ、じゃあな」


違う

俺は…お前をそんな顔にしたいわけじゃないんだ

そんな…、泣きそうな

苦しそうな顔にしたいわけじゃないんだ

誰のせいでもない

俺のせい

勝手に切れて

勝手に八つ当たりして…



「自業自得だよな…」















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