男子校ですがなにか?




 * * *





…真っ暗


「ゔー、だるっ」


まさか本当に熱出すとは思わなかった

バカでも風邪引くんだな…

これも自業自得かな

リョウに当たったお前も苦しめ!

…みたいな


「あ゙ー。ゲホッ」


喉もやられてる…


「ざいあぐ…」


まともに喋れねぇ

頭もボーッとするし

ガンガンする


「レイ…?」


やべぇリョウの幻聴まで聞こえてきた


「レイ…熱あるの?」


「あ゙…れ?リョヴ?」


幻聴じゃなかった

…のか?


「大丈夫?お粥作るから待ってて」


待って…俺…今…まだ…



離れたくない



「へ…?」


リョウの腕…細ぇ

女みたいだ


「ゲホッ…リョウ…ごめん…」


目にも熱が集まってきた

バカみてぇ

泣き顔を見られたくなくて片手で顔を覆った


「レイ?どうしたの?」


「なんでも…ない…」


ごめん…ごめんな…リョウ

八つ当たりして

あんな顔にさせて

心配させて


「さっき…ごめん…リョウ…。お願いだから…お粥もいらないから…、今は傍にいて」


「………わかった」


キュッと優しく

でも強くリョウは俺の手を握った















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