恐るべし隣の山田メガネ君
アンタ…
「ただの性悪メガネじゃなかったのね。」
思わず感心しちまっただよ。
『ナメてんのか。』
メガネの奥から眼光鋭い山田メガネ。
七三分けの前髪長めな黒縁ダサメガネだから、てっきり性悪野郎かと思ってたわよ。
大体マンガとかじゃ隠れ美男子黒縁メガネは性格悪いって決まってんだよ!
「山田メガネ、アンタ本当は饒舌だったのね?それにマイノリティについてあんなに熱く語るなんて…。それはきっとアンタがマイノリティだからなんでしょう?」
そうなんでしょう?
隠れ黒縁ダサメガネ美男子だからなんでしょう?そんな珍しい野郎はこの学校でも確実にオマエだけだ。
モテるという自意識過剰な部分はこの際見逃してやっても、メガネを取ったら美男子でした!なんつーマンガ的希少価値な男は絶対に山田メガネだけだ。
確実にマイノリティ。
同類項はそうそう居ないだろう。
『は?意味分かんねぇ。』
じゃあ教えてあげるわよ!
「山田メガネ!アンタも確実にマイノリティーだ!ダサメガネ取ったら美男子だなんて、そんなマンガ的フザけた存在は、山田メガネ健人!オマエだけだっ!」
ビシーっと言い切ってやりましただよ。
腐女子だってヤルときゃヤルぜ!