声の届く場所。
「ねえ、山田君? あそこに居る
男の人の片方の人、見たことあるよね?」


微妙に至近距離なので、ひそひそ声で



聞く。


「・・・・・・・・・・・・・・・あ、あ」



や、やっぱりねー。 見たことあるよねー。


さて、もう一個。


「だよねー。 ・・で、どこで見たんだっけ?」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・文化祭で行ったお化け屋敷の、
入り口に居た」


山田君が答えてくれた瞬間に、記憶も一緒に


思い起こされた。
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