声の届く場所。
「陽汰、靴は?」


「一回落として履かせたぞー」


・・・おろして、じゃなく?


心配になって山田君を見ると、


ぐったりしていた。


「え、山田君とやら、死にかけ?」


「物騒だよ、羽衣ちゃんっ」


私が言うと、『うー、だってぇ』


と小さい子みたいにふてくされた。
< 235 / 315 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop