声の届く場所。
私が言いかけてる途中に、羽衣ちゃんが


お店の奥に向かって声をかけた。


「・・ん? おぉ、羽衣ちゃんか!
陽汰は今なあ、クリーム泡だててんだ。
暫く手ぇ離せないよ」


ちょっとすると、お店の奥から岡原君のお父さん


らしき人が出てきた。


・・やっぱり、親子なんだなぁ。


ふと思った。 だって、この出てきたお父さんは、


岡原君を何十年か老けさしたら、絶対この顔に


なるもんなあ。


「何だ、ちゃんと手伝ってんだね! あ、
友達連れてきたんだよー」


羽衣ちゃんが、『ほら、』と言いながら此方を向いた。

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