声の届く場所。
またも間をおいて、山田君の


お母さんが言った。


「あ、えっと・・ こっちですけど」


数十分前、自分が来た方向を


指差した。


「まー、そうなの? 私たちも
同じ方向から来たのよ~!
良かったら、一緒に帰りましょう」










「・・・え?」
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