悪魔なキミと愛契約
私の発言に完全に固まったルカ。
左頬を引きつらせ、とても迷惑そうな顔して私を見てきた。
「貴様、寝言は寝て言え」
「はっ!?」
「この俺が貴様にキスだと?
何の得があってそのようなことをするのだ」
こ、この野郎……
マジで覚えてねーのか。
ルカは、頬を引きつらせ首を傾げながらドアの方へ歩いていった。
その途中で、椅子に足を引っ掛けコケそうになったルカ。
でも、ルカは何事もなかったかのようにそのまま歩いていた。
……?
何やってんだ、コイツ?
もしかして、動揺してたりして……
「ああ、そうそう。
おまえ、キスする前にこの私の顔を間近で見て、超優しく微笑んでたぞ」
おもしろ半分で私が言うと、ルカは大きなドアに額をぶつけていた。
ブハっ!!
あのルカが、ドアに頭ぶつけてるよ!!
超ウケる!!
「目、目が……」