悪魔なキミと愛契約


「ふざけるな。
早くここから出ていけ」


「ふご――っ!!」


私の顔面に当たったのは、さっき見事にキャッチできた枕。


こ、この野郎……

二度も同じ物を投げてくるなんて。

油断した……


私は渾身の力を振り絞って、もう一度枕をルカに投げ返した。


ルカは上着を着替えながら、ヒョイと首を動かし枕をかわした。


あぁ!!

もうっ!!

ほんっとに、ムカつく野郎だ!!


何なんだ、あの余裕は!!


こんなムカつくヤツの為に、私はあれやこれやと、心を開いてくれる方法を考えているのか。

……なんか、泣けてくる。


私は、目の前でまたズボンをはきかえようとしているルカを睨みつけ、背中を向けた。


大きな窓から外を見下す。




< 110 / 317 >

この作品をシェア

pagetop