悪魔なキミと愛契約
「ふざけるな。
早くここから出ていけ」
「ふご――っ!!」
私の顔面に当たったのは、さっき見事にキャッチできた枕。
こ、この野郎……
二度も同じ物を投げてくるなんて。
油断した……
私は渾身の力を振り絞って、もう一度枕をルカに投げ返した。
ルカは上着を着替えながら、ヒョイと首を動かし枕をかわした。
あぁ!!
もうっ!!
ほんっとに、ムカつく野郎だ!!
何なんだ、あの余裕は!!
こんなムカつくヤツの為に、私はあれやこれやと、心を開いてくれる方法を考えているのか。
……なんか、泣けてくる。
私は、目の前でまたズボンをはきかえようとしているルカを睨みつけ、背中を向けた。
大きな窓から外を見下す。