悪魔なキミと愛契約


「ほらっ、ボサーっと突っ立ってないで早く手を洗えよ!!」


私はルカの腕を引っ張って、蛇口をひねった。


勢い良く流れ出した水が、ルカの袖口を濡らした。


「シキも手を洗って?
あと、メイドさん達もね」


私が言うと、メイドさん達はお互いの顔を見合い、丁寧に手を洗っていた。


弁当箱、OK。

ご飯、OK。

サンドウィッチ用のパン、OK。

卵、OK。


一つひとつの材料に目を向けながら、誰にどの担当をしてもらうか考えた。



「シキ」


「はい、サラ様」


「シキは、私と一緒におかず係ね」


「はい。
かしこまりました」


「メイドさん2人は、サンドウィッチを作ってもらえますか?」


私が聞くと、メイドさん2人は『はい』と笑って頷いた。


「んで、おまえ」


私は、全く興味を示していないルカを睨みつけ、冷たく言った。


「おまえは、おにぎり係だ」




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