悪魔なキミと愛契約


私は、メイドさん2人に後片付けをお願いして、庭に出てみた。


噴水の横を通って、真っ赤なバラ園に足を進める。


爽やかな風が吹く度に、バラの香りが私の鼻をくすぐった。


バラの前に立ち、しばらく風に揺れるバラを眺めた。


私がここに落ちてきたときに折ってしまったバラは、シキの手入れのおかげで、もう添え木なしで立っていた。


このバラの手入れだけは、魔力を使わなかったんだな。


私は、地面に膝をついて座り、バラに手を伸ばした。




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