悪魔なキミと愛契約
「おやおや。
まだ警戒心は取ってもらえませんか?」
当たり前だろ!!
一生警戒してやるよ!!
「私はただ、あなたに挨拶をしに来ただけですよ」
「挨拶だと?」
「ええ。
以前お会いした時は、私の可愛い弟のせいで挨拶もろくにせぬままだったので」
……っ!?
コイツ、やっぱりあの時気づいてたんだ!!
ルカの結界の中で大人しくしていたのに……
コイツの目は、あんな結界じゃごまかせないってことか。
「気づいていたなら、どうしてあの時そのまま帰ったんですか?」
回りくどい事せず、私を結界の中から引きずりだせばよかったものを。
「やはり、あの時あなたはあの部屋にいたのですね」
「……はっ?
おまえ、最初から私の存在に気づいていたんだろ?」
私が聞くと、ヘイリはフンっと鼻で笑い冷たい笑みを浮かべた。