悪魔なキミと愛契約
ヘイリが私の方を向いて言うと、セドリックも同じく私の方を向いた。
「これはこれは失礼致しました。
美しい女性しか視界に入らないもので」
「………」
「私はセドリックと申します。
ヘイリ様がパーティーに招待されたとのことで、是非ご参加ください」
セドリックは、胸元に手を当て深く一礼した。
「ほうら。
私のセドリックもあなたに来ていただきたいと」
とてもそうは思わないけどな。
何気に最初でムカつくことを言われたしな。
「私はもう魔界へ戻らねばならない。
私の気配に気づいてルカが動き出した。
全く、この私がわざわざ気配を消して地上にやってきたのに、ルカは鼻がよすぎではないか?」
「ヘイリ様には敵いませんよ」
「おう、そうだろう? セドリック。
私もそう思っていたのだよ。
私に勝る者など、この世には存在しないだろ?」
「おっしゃる通りでございます」
なんだ、この茶番劇。