悪魔なキミと愛契約


私が上を見上げながら言うと


「ルカをこれ以上傷付けられたくなければ、黙って一人で魔界へ来い。
わかったか」


「ちょ……
おいっ!! 待てよっ!!」


ヘイリとセドリックは、また突然現れた黒いもやの中へ消えていった。


な、何なんだ。

なぜ、ルカに秘密にしなければならないんだ?

言ったら、ルカはどうなるっていうんだ。


私は、ヘイリに無理矢理渡された招待状に視線を落とした。


その時――。


「サラ様っ!!!!」


私の背後でシキの大声がした。

ハッと振り返る。


血相を変えたシキと、珍しく焦っているルカが私のもとへ走ってきた。




< 131 / 317 >

この作品をシェア

pagetop