悪魔なキミと愛契約
ルカに手を出すな
ルカ――…
ルカは、覆いかぶさるようにして私を隠した。
その数秒後。
私達の頭上を、2人の悪魔が飛んでいった。
全く、私に気づくこともなく。
完全に悪魔達の姿が見えなくなると、ルカはようやく私から体を離してくれた。
また、ルカに助けられた。
どうして、私がここへ来たことを知っているの?
「あ、あの…ルカ……」
目の前のルカを見上げ、とりあえずお礼を言おうと思った。
ルカの顔は影になっていて、表情をうかがうことはできない。
「ありがとう。
助か――」
「貴様、ここで何をしている」