悪魔なキミと愛契約
ルカにそう言われ、私は慌てて自分の口をふさいだ。
そっか……
だから、さっきの悪魔たちは私に気づくことなく通り過ぎていったのか。
「また、結界張ってくれたの?」
ルカに抱えられながら、目を瞑って聞く。
できるだけ、下を見ないように。
「あんな雑魚悪魔の為に、俺が結界を張るわけないだろ」
「………」
「あいつらには、匂いを消すだけで十分だ」
「そうなんだ……」
私は瞑っていた目を、ゆっくりと開けてみた。
英国風の建物の上を飛び、ルカの下を悪魔達が忙しく飛び交っていた。