悪魔なキミと愛契約


しばらくすると、森の中に大きな城が現れた。


それは、想像していたメルヘンチックなものではなく、よくテレビなどで目にする、悪役側の黒いだけの城だった。


闇の中でも驚く程の存在感だ。


ルカ達の屋敷の広さもハンパないけど。

この城は、それを超えていた。


これが、

魔王、フランの城。


ここでヘイリの誕生パーティーがひらかれるのか。



ルカは城に到着すると、玄関ではなく何故か２階のバルコニーに降り立った。


ようやくルカの脇腹から脱出できた。

でも、今まで空を飛んでいたせいで、足元がフラフラする。


大きな窓から中を覗いてみた。


落ち着かない様子で部屋を行ったり来たりしているのは、いつも以上にパリっと張りのあるえんび服を着たシキだった。




< 157 / 317 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop