悪魔なキミと愛契約
「サラ様っ!!!!」
大きな窓を開けた私に気づき、シキは大きな声を上げて走ってきた。
「サラ様、本当にこちらにいらしていたのですね!!
なぜこちらに?」
シキの顔が青ざめている。
「………」
ルカと同じ質問に、私はただ肩をすくめた。
「ルカ様が突然、サラ様の匂いがすると飛び出して行かれたので、もう私は気が気じゃなく寿命が縮まる思いでしたよ」
シキが困ったように眉を寄せた。
「どこもお怪我はございませんか?」
「うん……。
ごめん、心配かけて」
俯きながら、小声で謝った。
背中を丸めて小さくなる私を見たシキは
「ご無事でなによりでございます」
柔らかく微笑んだ。