悪魔なキミと愛契約
ガタン――…
今まで静かに椅子に座っていたルカが、突然立ち上がった。
シキと同時にルカを振り返る。
ルカの美しいグリーンの瞳に、私が映っていた。
「恐ろしいと思っているのに、なぜそれに立ち向かおうとするのだ」
……え?
「元々、貴様には何の関係もなかったことだろ。
逃げる選択だってできたんだ。
なぜそれを選ばなかった」
なぜ……って。
「確かに、私には関係のないことだよ。
悪魔だとか人間だとか、正直、私がこの世界にいることはまだ信じられないし、こんな厄介なことに巻き込まれて迷惑してる」
「………」
「でも……
私はここに来て、おまえらと出会って、悪魔っていう存在を知った。
簡単に共存できないってことも知った。
けど……それを望んでる人だっているじゃん」
「望んでいる……?」