悪魔なキミと愛契約


「よいか。
これから貴様には、ヘイリ様の命令通りに動いてもらう。
食事は、1日に1回だ」


「1回っ!?」


「1食でも食べさせてもらえるのだ、有難く思え」


くそっ!!


セドリックは素早く踵を返すと、背中越しに冷たくこう言った。


「しばらくここで大人しくいろ。
後でメイドが呼びに来るだろう」



ガシャン。


鉄の重そうな扉が閉まった。


この牢獄には灯りはない。


ただ、高い位置にある窓から月明かりが差し込んでいるだけ。


暗闇に目が慣れてきても、この薄暗さは気味が悪くて思わず身を縮めた。




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