悪魔なキミと愛契約
フクロウの鳴き声や、オオカミの遠吠え。
風が吹く度にカサカサと音を立てる葉。
ここまで夜が不気味に思えたことはない。
石の床はとても冷たく、徐々に体温が下がってきた。
膝を抱いて牢屋の隅に座り、両腕をさする。
睡魔に襲われても、ここでは眠ることはできないだろう。
膝と膝の間に顔を入れ、大きなため息をついた。
その時――…
「おい、ブス」
突然、するはずのないルカの声が聞こえてきた。
ビクっと跳ねる体。
顔を上げ、急いでルカの姿を探した。
「どこを見ている。
ここだ」
ルカの声がした方を、サッと見上げる。
「ちょっ!!
ルカっ!? おまえ、そんなところで何やってんだ!!」