悪魔なキミと愛契約
ヘイリが部屋から出ると、入れ替わるようにセドリックが私の隣に来た。
また2人のメイドに両側を固められ、牢屋に戻った。
キィィィ、バタン――。
金属の錆びた不快な音。
それに、カギのこすれる音が、私の心に余計傷をつけた。
体の力が一気に抜け、冷たい石の床に崩れ落ちた。
「程良く闇に包まれているな」
セドリックが真顔で言った。
「今夜は、いい夢が見られるだろう」
そう言って、メイド2人と牢獄を出ていった。
高い位置にある小さな窓から差し込む月明かり。
恐怖に目を閉じると、さっき見た光景が鮮明に蘇ってくる。
血まみれで倒れる2人。
ピクリとも動かない2人を見て、私は楽しくて仕方がなかった。
もっともっと
斬りつけてやりたくなった。