悪魔なキミと愛契約
「昨日のたったあれだけのことでこの心の乱れよう。
本当に人間は弱い生き物だな」
「………」
「でも、もっともっと乱れてよいのだぞ?
今以上に心を汚し、今度は貴様のその手で、ルカをやるのだ」
「……なに?」
「なぁに、恐れることはない。
たった数秒で済むことだ。
それに、心が汚れれば、貴様の意思とは関係なくルカを始末することができる。
苦しむことはないぞ」
ニヤリと笑ったヘイリ。
「今の貴様だと、その日もそう遠くはないだろうな」
なんだと?
ヘイリは私の傍まで歩み寄ると、突然私の腕をつかみ、昨日のように椅子に座らせた。
そして、また前髪をかきあげ
「俺の目をよく見ろ」
こんな汚い色の瞳、見たくもないのに
一度ヘイリと目が合うと、もう、逸らすことはできなかった。
「昨日よりも素晴らしいものを見せてやろう」