悪魔なキミと愛契約


ヘイリの瞳に、体が吸い込まれる。


それは本当にあっという間で。

息を吸って吐いた瞬間には、もうヘイリの記憶の中へ入っていた。


白黒の世界。


場所は、ヘイリのこの部屋。


今私が座っていた椅子に、ヘイリは座っているようだった。


さっきまで見ていた光景と同じ。

ただ色がないだけで。


私はまた、ヘイリになっているのか……?



コンコン。


部屋のドアがノックされた。


ニヤリ。 と、頬が動いた。


「入れ」


私の口から出た言葉。


やっぱり、私は昨日と同じようにヘイリになっているようだ。




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