悪魔なキミと愛契約


「………」


「実に扱いやすい奴隷だ」


「………」


「ルカのヤツ。
いい人間を連れて来てくれたな。感謝せねば」


私の感情は、どこかへ行っていた。


ヘイリの言葉に、ムカつくことさえ、なかった。


ヘイリはボーっと一点を見つめる私の前まで歩いてくると、また私の前髪を掴み、ジッと目を見てきた。


「本番はこれからだ。
今までのことは準備体操だとでも思え」


「………」


「これから貴様に、“奴隷の仕事”をしてもらう」


「………」


ヘイリは、私の前髪を掴む手に力を入れグイっと髪を引っ張った。


ヘイリの瞳に捕まった。



< 246 / 317 >

この作品をシェア

pagetop