悪魔なキミと愛契約



「だから、何度やっても無駄だと言っているだろう」


懲りもせず殴り続ける私をかわしながら、ルカは呆れた表情を向けた。


「うるさいっ!!
これはヘイリ様のご命令だ!!
おまえを倒すって、ヘイリ様にお約束したんだっ!!」


言いながらルカに殴りかかる。


ヒョイと軽々避けるルカ。


「おまえを殺して、初めて頂いた仕事を成功させるんだ!!」


またヒョイを避けるルカ。


「だからっ!!
一発大人しく殴られろよっ!!!!」


グッと右手に渾身の力を込め、振りかざした。


パシ――っ!!


それなのに

あっさりと、拳がルカの手の中に収まった。



「もうやめとけ」


「離せよっ!!」


「俺は、貴様を傷つけるためにここに来たのではない」


「黙れっ!!
今さら命乞いしたって遅いぞっ!!」


グッと足に力を入れた。

ルカの手に収まる拳をグイっと押す。





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