悪魔なキミと愛契約


それなのに……


どうしておまえは

そんなに優しい目で、私を見ているんだ。


「貴様だけではない」


――え?


「俺も、一度騙され……
母上を、手にかけた……」



……ルカ。


「おまえはよく耐えた。
一人でこんな悪魔だらけの場所に残されたというのに、強く突き進んだ」



ルカ……

おまえ……

少し、変わったな……



「俺は、迎えに来たんだ。
もう一人で闘わなくてよい。
ここからは、俺がヘイリと話をつける」


「でもっ!!
話し合いで済む相手じゃないだろ!!」


「話し合いをするつもりはない。
俺達は、一生争わなければならないのだ」


「そんな……
おまえらは兄弟だろ!!
もっと他に方法はあるはずだ!!」




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