悪魔なキミと愛契約
不覚にも
ドクン、ドクン、ドクン
鼓動が高鳴った。
脈がどんどん速くなり
手に汗を握り
顔から火が出るほど、熱を持った。
ルカ……
その時――…
ドックン――!!
一瞬、心臓が大きく動いた。
ドロドロと流れ込んでくる、黒い物体。
私の心臓のまわりを支配すると。
強く、締め付けられた。
また、目の前が薄暗くなっていく。
“なにをしている奴隷よ。
貴様、ルカを殺して戻ってくるのだろう?”
ドックン……
体が重たい。
私に背中を向けているルカ。
「そろそろ、屋敷に戻るぞ。
シキが心配している」
ルカ……
逃げろ……