悪魔なキミと愛契約
「……くっ」
一瞬だった。
自分でも、何が起こったのか理解できなかった。
私の手元から流れ落ちる真っ赤な血。
剣は、ルカの体を貫通している。
ルカは腹を手で押さえ、崩れ落ちながら私を振り返った。
「……ルカ」
今さら、自分が戻ってきた。
あの日に見た、夢のように。
本当に、ルカを、私のこの手で刺してしまった。
剣はルカの体に刺さったまま。
血は流れ続け、全く止まることはなかった。
「ルカっ!!!!」
私は床に倒れるルカの傍に寄った。
「ルカっ!!!」
どうしよう……
どうやって血を止めれば……