悪魔なキミと愛契約


みるみるうちに、血が止まり

傷口が治っていく。


ルカの体温も少しずつ戻ってきて。



「……サラ」


ルカが、ゆっくりと目を開けた。


「ルカっ!!
よかった!!」


泣きながらルカに抱きつく。


「どうして……
あの薬を俺につかったんだ……
あれは、ひとつしかないと言っただろう……」


苦しそうに声を出すルカ。


「今の俺は、おまえを守ってやれない…のに……」


「もういいよ。
ルカ。もうしゃべらないで。私が守るから。
ルカはいいから。じっとしてて」


泣きながら言っても、説得力なんかないかもしれない。


でも、守るから。




「ほう。
美しい“愛”だな」



ヘイリっ!!!!





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