悪魔なキミと愛契約
ルカは泣き続ける私を見て、大きなため息をついた。
そして、そのまま私に背中を向けると。
「ついて来い」
振り返ることなく言った。
手で涙を拭い、唇を強く噛む。
そうしないと、涙は止まりそうにないから。
ルカが部屋を出ると、入れ替わるようにシキがやってきた。
「サラ様っ!!!!」
相当心配してくれていたんだろう。
シキの目が少し潤んでいる。
「どこもお怪我はございませんか?」
「シキ……
心配してくれて、ありがとう」
私が言うと、シキは優しく微笑んだ。
ドアの前でクルリと振り返ったルカ。
「シキ」
「はい、ルカ様」
「今から、コイツをあの部屋に連れていく」
あの、部屋?
「かしこまりました」