悪魔なキミと愛契約
「サラ」
ルカは、真剣な表情で私を振り返った。
「今から、もう一度魔界へ行く」
「え?」
「兄上と、しっかり話をつけよう」
そうだっ!!
そういうえば、ヘイリは――…
「ヘイリは、あの後どうなったんだ?」
「兄上は、結界に弾き返された攻撃で多少のケガは負ったが無事だ。
もうそろそろ、こちらに攻めてくる頃だろう。
その前に、兄上を止める」
「止めるったって、そう簡単に――」
「簡単ではないかもしれない。
でも、“やってみなければわからない”」
……ルカ
「おまえがよく言っていた言葉だ」
「………」
「サラ。
俺と、もう一度魔界へ行ってくれるか?」
ルカのグリーンの瞳。
キレイで、とても真っすぐで。
「もちろん。
行くに決まってんじゃん」
私は微笑みながら言った。