悪魔なキミと愛契約
ヘイ、リ……
今までの勢いが、サーっと引いていく。
一歩二歩と後ずさり
トン――…
背中に、何かがあたった。
ルカだ。
私の背中を支えたルカは、ヘイリを真っすぐに見据えた。
「兄上。
大事な話があります」
ルカが言うと、ヘイリはニヤリと笑った。
「大事な話し?」
椅子に座っていたヘイリはゆっくりと立ちあがった。
「話とは何だ? 言ってみなさい」
コイツ。
また何か企んでいるのか?
この笑み、絶対何かがある。
「兄上………。
もう、争うのを、やめませんか?」
……ルカ。
「無駄な争いなんてやめて、国の為にこれからなにをしていけばいいのか。
それを、2人で考えて行きませんか?」