悪魔なキミと愛契約
「……ルカ」
本音を言うと、行かせたくなかった。
ヘイリの怒りが治まるまで
ずっとこの結界の中にいてほしかった。
でも……
ルカの瞳から、強い決意が伝わってきたから。
「無茶、すんなよ」
見送ることにした。
ルカは私に微笑むと
「そのネックレスが、結界を張ってくれる。
黙っていれば、あいつにバレることはない」
「わかった」
私が微笑みを返すと、すぐに結界の中から飛び出していった。
「兄上っ!!!!」
私の頭上で、ヘイリを呼んだ。
クルリと振り返ったヘイリ。
ニヤリと笑って。
「そんなところにいたのか」
冷たい声を出した。
「貴様とは、きちんと決着をつけようと思っていた」
「………」
「覚悟しろっ!!!!」