悪魔なキミと愛契約
バタン!! と勢いよくドアを閉め、そのままドアに寄りかかった。
ビビった……
あいつ、いきなり脱ぎ出すんだから。
心臓に悪い……
しばらく、速まる鼓動を静めてルカの着替えを待っていた。
だけど――。
遅い……
いくらなんでも遅すぎる。
ズボンを履き替えるだけで、ここまで時間はかからないはず。
はっ!!
もしかして、あいつ
逃げやがったなっ!?
その為に私を廊下に出したんだな?
こぉんの性悪王子めっ!!!!
ブルブル震える拳を固く握る。
でも、ダメだ。
我慢しないと。
大人になるんだろ、サラ。
私は自分にそう言い聞かせ、そっとドアを開けた。
本当にルカが逃げていたとしても、決して怒ってはいけないよ。
「………?」
ルカは、逃げてはいなかった。