悪魔なキミと愛契約
1ページ目をめくって、チヅルさんを見る。
チヅルさんは微笑み、小さく頷いた。
このアルバムには、小さなルカがたくさん写っていた。
小さな体で持ち切れない程のバラを抱え、屈託のない笑みを向けるルカ。
自分の体よりも大きなビーチボールを追いかけているルカ。
テニスのラケットの網を顔に当て、鼻を潰しているルカ。
そして、
芝生の上のシートにお弁当を広げ、チヅルさんと抱き合って写っているルカ。
どれを見ても、それは幸せな家族の写真で。
ルカはチヅルさんの愛情をたくさん受けて育ったんだな。
って、胸が温かくなるアルバムだった。
「……初めて見ました。
ルカの、笑顔」
私が言うと、チヅルさんはフフっと笑った。
「あの子、笑うととても可愛いでしょう?」
「はい。
想像以上の可愛さです」
「フフっ」