悪魔なキミと愛契約
私の目に映ったのは、とても立派な洋館だった。
あり得ない程広い庭に。
私が尻もちをついているこの場所には、たくさんのバラが植えられていた。
真っ赤な、キレイなバラだ。
これは、夢?
風や痛みを感じ、光りに目を細め、色がはっきりとわかる。
リアルな、夢……?
私は、体の痛みに歯を食いしばりながら立ち上がった。
「………っ!!」
「………」
そこに、彼はいた。
長身で、日本人離れしたキレイな顔立ち。
肌は透き通るように白く、瞳は、薄いグリーンだった。
真っすぐに目が合い、硬直した私の体。
もしかして、ここは日本じゃない?
この建物からして、明らかに外国。
でも、どこの国?
そして、私の目の前に立っているこの男の子は一体誰!?
「あー……
今回は、おまえか」