悪魔なキミと愛契約
ピクリ――…
ルカの眉が微かに動いた。
私は、さっと手を引っ込める。
ルカの頬に触れていたことがバレれば、また“あーだこーだ”と、うるさく言われる。
ルカをすぐに助けられなかった自分に嫌悪感を持っている今何かを言われれば、私は相当凹むと思う。
私は、万が一ルカが目を開けた時の為に
全く興味なさそうにそっぽを向いた。
「……ッ!!」
……え?
なに……?
ルカの手が、私の頬に触れている。
グッと目を丸めてルカを見る。
ルカは辛そうに顔を歪めながらも、何とか口角を上げていた。
私の頬に触れる手だって、あり得ないほど優しい。
コイツ……
ケガと高熱で頭をやられたか……?