⌘ヴァンパイア学園⌘
*第二夜*

アンドール始動



ここは……?
窓一つない、大きな大きな部屋……。


「姫、起きました?」


さっきの男の声がした。


「だれ?」
「申し遅れました。圭太です」
「なんなの? 私が姫って?」


男は不思議そうな顔をした。


「ご存知ないんですか?」
「知らないわね」
「あなたは、ヴァンパイアのお姫様なのですよ? そして、僕達はお姫様を守るための集団、"アンドール"に属している」


そういえば……こないだ華雷から聞いたわね……


"アンドール"


という名前。


確か、ちゃらい男の集団って言ってたような……?
でも、今守るって言ってたよね?
どうゆうことなのかしら……?


私の頭では沢山の疑問が生まれていた。


「貴方たちは、私を姫と呼ぶの?」
「? そうですけど。それがなにか?」
「いえ。なんでもないわ」


私はニコッと笑ってそう言った。


なるほど……。
じゃあ、これから姫って呼ぶ人には近づかなければいいのね。


「あ、家に帰りたいんだけど、ここどこ?」


私がそう聞くと、


「帰れません」


そうハッキリ彼は言った。


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