僕の彼女は幽霊で

「…どうしたの?」

きょとんとした君が俺を見つめる。

って、え?
どうしたの、って、

そんな思考とともに、
温かい感触がする右手を見た。

そこには、

「ェ?」

君の右の手釘をつかむ俺の腕があった。

「え、あ、ぇえ。」

混乱する頭。
何でつかんでいるのだろう?

細い手首は、
少しでも力を入れてしまえば
折れてしまいそうに弱弱しくて、

それなのに、
力を入れてしまう自分が憎らしかった。








< 21 / 103 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop