あめ。

私は通学路をゆっくり歩きながら、空をぼんやり眺め独り言を呟いていた。





「空はこんなにも青く綺麗なのに、なんで私の心はどんより曇り空なんだろ…」





学校へ行く足取りが重く前に進みたくない気持ちでいっぱいだった。





しかし、ゆっくり歩いたところで学校はそこから動かない ものだから、校門前に着くのは時間の問題だった。






そして、遂に校門前に着いてしまった。






「とうとう…着いちゃったか」





校門前で今から戦場にでも乗り込もうかというような台詞を呟いた。





足取りが重い中、取り敢えず靴を上履きに履き替え教室へ向かった。




教室の前へ行くと女子と男子の笑い声と会話が廊下へ聞こえてきた。




アハハハ…

でさー…

だよねー…




扉の前で足が止まってしまいそうになる。





だが、ここで立ち止まっていても誰も助けてはくれない。





頭の中では理解しているが、教室に入るのを躊躇ってしまう。






しかし、そう思いながらも教室の扉を開けた…





ガラッ…




みんなの冷たい空気が一気に胸に突き刺さる。




ズキッ…




るなは、冷たい空気を受けながらも自分の席に向かった。





一人の女子の横を通りすぎると大きな小声で、るなに聞こえるように言った。





「よく学校来れんな？」





何故そんな台詞を言われなきゃいけないのか。
でも、るなの心の中では逆にあなた達は何しに学校へ来てるのかと聞きたい。





と、まぁ授業が始まる前にそんな騒動を起こしたくないので、黙って自分の席に着いた。