学園恋愛
診察が始まって
「これ、正式に処理してもいいわね?」
先生が手にしていたのは、受付で出した出産の同意書だった
「はい」
わたしは静かにうなずいた
「お父さん、いいわね?」
「はい」
はっきりした声だった
「じゃ、改めておめでとうございます」
漣は静かに頭を下げた
漣の顔を見ると、すこしこわばった顔をしていた
「じゃあ、今日の帰りにでも妊娠届をだして、母子手帳をもらってきなさいね。・・・わら、このあと友梨さんは診察ね。パパ、市役所に行ってもらってきなさい。そしたら、今日から経過が書けるからね。」
「わかりました。診察終わっても病院の中から出るなよ。」
「はぁい」